テストシリーズの概要

〈テストシリーズA〉

  テストシリーズAはフローチャートのボックス1で質問されている「爆轟は伝播するか?」に対応する試験及び判定基準である。
試験方法
以下の4つの試験法の何れか1つを行う。もし、450を超える液体をタンク(大型容器)あるいはIBCs(中型容器)に入れて輸送することを考えている場合、テストシリーズAのキャビテーション版で行う必要がある。

コード
名称
A.1
BAM 50/60 鋼管試験
A.5
UNギャップ試験
A.6
UN爆轟試験

基本的には鉄管等の容器に試料を入れ、起爆薬を用いて起爆させ、爆轟速度測定装置等による伝播速度の測定及び容器の破壊状況により判定する。

 


〈テストシリーズB〉

  テストシリーズBは、フローチャートのボックス2で質問されている「輸送物(運搬のために包装された製品)が爆轟するか?」に対応する試験方法及び判定基準であり、ボックス1の結果「爆轟は伝播する」場合にのみ行う試験である。
試験方法
コード
名称
B-1
  輸送物の爆轟試験

鋼製の目視板上に置かれた輸送物(50kg以下)の上に2個のプラスチック爆弾(合計100g以下で有機過酸化物の重量の1%以下)を置き、上から砂で覆う等して密閉状況にする。導爆線でこのプラスチック爆弾を爆発させ、有機過酸化物が爆轟するかどうか、爆轟した場合の伝播速度の測定、目視板や密封材の被害状況により判定する。
 


〈テストシリーズC〉

  テストシリーズCはボックス3、4及び5で質問される「爆燃を伝播するか?」に対応する試験方法と評価基準である。以下の2つの試験で判定する。
試験方法
コード
名称
C-1
  時間/圧力試験
C-2
  爆燃試験

C-1は、圧力容器に試料を入れ、点火栓で点火し、内部の圧力/時間の状況を計測する。
C-2はデュワー瓶(魔法瓶)に試料を入れ、上からガスバーナーで点火し、燃焼の伝播速度を測定する。
 


〈テストシリーズD〉

  テストシリーズDは「輸送物でその爆燃が急速に伝播するか?」に対応する試験方法と評価基準であり、テストシリーズCで爆燃が急速伝播するという結果が得られたものについて行う試験で、ボックス6の質問に答えるためのものである。
試験方法
コード
名称
D -1
  輸送物の爆燃試験

50k以下の輸送物の中央に点火器を入れ、荷物の上から砂で覆う等、密閉状況にして、点火させ、包装容器の破壊状況により判定する。
 
 


〈テストシリーズE〉ヘつづく